[コラム]もっと馬券を買うお金があればなあ・・・

まず、最初にお断りをしておきたい。今から書く話は、厳密には私の年齢では「知っていてはいけない筈の話」なのである。何故なら、当時の競馬法において、私は馬券を買うことが許されない身分・年齢だった頃の話なのだから。知っていて、ここに書くことが出来る理由は言うまでもなく、私が法を犯してウインズ横浜に出入りしていたからだ、ということでひとつ(笑)。

まだ「馬連(馬番連勝複式)」という馬券がなく、「枠連(枠番連勝複式)」が「連複(連勝複式)」と呼ばれて、JRAにおける売上の大半を占めていた頃、こんな格言があった。

-穴馬を見つけたら、その馬の枠から総流しせよ-

「あの人気薄の勝ち馬は押さえていたのに、相手が違う・・・」という外し方を競馬好きなら何度も経験していることだろう。そんな外し方を防ぐには、「総流し」という買い方しかない。

枠連の場合、1つの枠を軸にして総流しをすると7点になる。総流しにはゾロ目は含まれないので、ゾロ目も押さえても合計8点。8点で「相手が違う!!」という外し方を防ぐことができるのだ。ならば、「総流し」というのは理に適う買い方と言える。

しかし、同じことを馬連や馬単、3連複、3連単でやると大変なことになる。G1レースなどでフルゲートの18頭立てになった場合、見つけた穴馬から馬連で総流しをすると17点。馬単で表裏を買うと34点だ。3連複で1頭軸の総流しをすると136点、3連単だと4,896点。1レースにつき、こんなに買っていたら確実にパンクする。もし3連単でマルチにすると・・・、あっ、これはもう書かなくていいか(笑)。

パンクする訳にはいかないので、その対策として「相手を絞る」ということを考えることもある。血統であったり、調教であったり、騎手であったり、厩舎であったり、展開であったり、コース適性であったり、持ち時計であったり、スピード指数であったり、その人の競馬感に基づいた様々なファクターをフィルターにして相手を絞る訳だが、どんな人にも必ず付きまとうファクターがひとつある。

「予算」である。一つのレースに注ぎ込むことが出来る予算は、どんな人にでも上限がある筈だ。その上限を上回ってしまう場合には、無理矢理な理由をつけて、相手から何頭か外さざるを得ない。レースが終わり、馬券が外れたレースについて「どうしてあの馬を買うことが出来なかったのか?」を考えた時、その理由が血統でも、持ち時計でも、騎手でもなく、「お金がなくて」という理由だったことはないだろうか?

フィエールマンが勝った28日(日)の天皇賞・春を振り返ってみたい。私はフィエールマンを軸に3連複で馬券を購入していたが、2着のグローリーヴェイズも、3着のパフォーマプロミスも買い目にはなかった。グローリーヴェイズは今年の日経新春杯を制した馬である。相手候補として買い目に入っていても不思議はない馬の筈だ。パフォーマプロミスも昨年のアルゼンチン共和国杯を制している。この馬だって、十分に相手になり得る馬だった筈だ。

しかし、2頭とも買い目から外した。私が「勝負メモ」で展開している「例の手法」から外れていたからだ。だが「例の手法」なんてモンは、相手を絞る為の方便に過ぎない(笑)。本来ならば、無理をしてでも、相手に入れておくべき馬だったに違いない。だが、今の自分にそんな余裕はない。

WIN5という馬券が出来た頃、この馬券は「どの馬を買うべきか?」ではなく、「何点買う余裕があるか?」が勝負のポイントであることに気がついた。その前に3連単が発売開始となった頃にも、1頭軸の相手探しやフォーメーションで買い目を決める際、同様のことで悩んだことも思い出した。個々の馬に関する血統や調教などの問題ではない。自らの「フトコロ具合」の問題なのだ。

そう言えば、府中で酔っ払いながら大声でこんなことを喚いていたオッサン達がいたなあ・・・。

-1レース10点以内で馬券を当てて儲けようなんて奴は、競馬をナメてるとしか思えねーよ-

馬券検討をする上では正論だろう。社会人としては大問題だけど・・・(笑)。

天皇賞・春の翌日、29日(月・祝)の新潟大賞典はメールドグラースが優勝し、ミッキースワローが2着に入った。私が3連複の軸馬にしていたロシュフォールは3着。だが上位2頭は買い目から外していた。2日続けて「相手が違う!!」という結果だった。「例の手法」の計算上ではメールドグラースは7番目、ミッキースワローは6番目。だから「例の手法」でこの2頭はピックアップできず、買い目にも入れることが出来なかったのだ。

もっと馬券を買うお金があればなあ・・・。それを言っても仕方がないのだけど。

 

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