[コラム]浦和の馬が強い南関東は面白い

28日(金)の大井11Rサンケイスポーツ賞をトーセンミッションで制した小久保智調教師(浦和)は、この勝利で地方競馬における通算の勝ち星が1277となり、故・川島正行調教師(船橋)が持つ南関東所属調教師の最多勝記録を更新した。

レース結果(NAR公式サイトより)

小久保智調教師 南関東所属調教師・通算勝利数の最多記録更新について(浦和競馬公式サイト)

個人的な印象だが、小久保智調教師の存在が南関東の競馬を面白くしている、と思っている。理由は同調教師の所属が浦和競馬だから、という点に尽きる。

私が南関東4競馬場(大井・川崎・船橋・浦和)に足を運ぶようになった1990年代、いや2000年以降もしばらくの間は、こんな認識を持っていた人は少なくなかった。

「浦和の馬は、他の3場に所属する馬より格が1枚落ちる」

実際、浦和以外の3場で浦和の馬を見つけると「この馬は浦和の馬だから消し」という買い方をしていた人が、私の知り合いの中にいた。4場の馬が揃って出走するレースで「とりあえず浦和は消し」という馬券戦術は、当時の南関東ではそんなに珍しいものではなかった。何しろ、浦和競馬場で行われる南関東の桜花賞に、地元・浦和の馬が1頭もいない、などということもあったのだし・・・。

しかし今、南関東の競馬場に足を運ぶ人で「とりあえず浦和は消し」などという馬券の買い方をすると、損をする可能性は高い。その当時と今では、浦和所属馬は違うのだ。小久保智調教師はその浦和所属馬に対する認識を大きく変えた一人と言っていいだろう。

大井競馬。川崎競馬。船橋競馬。そして浦和競馬。それぞれに、馬券の買い目を増やす要素となりそうな厩舎がある。「とりあえず○○は消し」などという戦術は通用しない。そんな南関東の方が面白いことは言うまでもない。だから「とりあえず浦和は消し」と言っていた時代に、南関東の競馬を知った自分は、あえてこう主張したい。

浦和の馬が強い南関東は面白い!!

 

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