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(独り言)負けたっていいじゃないか

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私も人並みに「ダビスタ」にハマった事がある。
しかし他の人から見ると
「ハマった」と表現するには値しないレベルだったかもしれない。
いわゆる「攻略本」の類を読んだことがなかったし、
当時の競馬雑誌で組まれていた特集にもあまり興味がなく、
その部分は読み飛ばしていた記憶がある。

だから私の「ダビスタ」上での「生産馬」は
未勝利馬が少なくなかった。
でもどんなに弱い馬でも、
最後に福島で行われる未勝利戦まで
しっかりと調教を消化して出走させていた。
(当時は実際の中央競馬でも、
その世代最後の未勝利戦は秋の福島開催に組まれていた)

実際の競馬ではどんなホースマンでも
「勝利」よりも「敗戦」の経験の方が多い筈。
フルゲート18頭立てなら「勝者」は1頭のみで、
残る17頭は「敗者」なのだから(1着同着を除く)。
でもその「敗者」の側に回った者たちも
「次」に向けての戦いが待っている。
そんな実際の競馬の方が
仮想現実の競馬よりも面白いと思っていたからなのだろう。
「ダビスタ」が「競馬シュミレーションゲーム」である以上、
ゲーム上でそんな経験をするのも必要なことだろうと
思っていたのだ。

23日(日)の菊花賞を勝って3冠馬となった
オルフェーヴル。
この馬も2歳時は新馬戦を勝っただけの1勝馬。
京王杯2歳Sでは10着と大敗を経験している。
2勝目は翌年3月のスプリングSまで待たなければならなかった馬だ。
そんな馬が皐月賞、ダービー、
そして菊花賞を制して「3冠馬」となる。
その6年前に「3冠馬」となったディープインパクトのように
「無敗」で「3冠」を獲得する馬は言うまでもなく素晴らしい。
だがオルフェーヴルのように、
勝てなかった時期を経て到達した「3冠馬」の称号を手にした馬も
ある種の夢というか、味わいを感じずにはいられない。
ディープインパクトも場合も自身は負けることなく「3冠馬」となったが、
そのスタッフ達は「勝者」としての経験よりも
「敗者」となった経験をはるかに多く積んでいるのである。

ディープインパクトが活躍していた頃の中央競馬は
「負けること」を忌み嫌う風潮さえあったような気がして、
納得できなかった記憶がある。
そのディープインパクトの時ほど
盛り上がっていない気がするオルフェーヴルの「3冠制覇」。
それは既に「敗者」としての経験があるからなのだろうか。
だがその経験を乗り越えて掴んだ栄光だからこそ、
見出される価値もある。
馬券を握りしめて見ている我々だって、
多くの「負け」を経験しているのだし。

新聞報道によると
オルフェーヴルの次走は有馬記念となる模様。
きっと「3冠馬」として大変な注目を集めることだろう。
でも古馬とは初対決。
もし敗れたとしても「挑戦者だったのだから」ということで
いいのではないのだろうか。
ディープインパクトも3冠獲得後の有馬記念で
ハーツクライに敗れている。
あの時の中山競馬場に流れた空気は、
今振り返ると勝ったハーツクライにも、
敗れたディープインパクトにも気の毒なものであったように思える。
負けたっていいじゃないか。
「勝者」よりも「敗者」の方がはるかに多いのが競馬なのだから。
有馬記念はそんな気持ちで「3冠馬」を見守りたいと思う。

 

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