技術の進歩でこそ、報われる
サイレンススズカがレース中に故障を発症し、
そのまま「帰らぬ馬」となった1998年の天皇賞・秋。
後にどの雑誌だったか、そして誰が書いたものか覚えていないのですが、
こんな論評が掲載されていたのを記憶しています。
「サイレンススズカは、
困難でも治療を試みてみるべきだった。
それが獣医学、競走馬医療の技術向上、発展に繋がるのだから。」
書かれた方によるその理由の中には
「もし助かれば種牡馬としての価値は高かった筈なのだから」
というものがありました。
恐らく賛否両論あるでしょう。
競走成績が優れていた馬とそうではない馬とで
「生命」の重さが違うのか?
というご意見もあることでしょう。
また馬自身が相当な痛み、苦しみと長時間戦う事についての
想いもあることでしょう。
治療コストの問題もあるでしょうし・・・。
でも当時、私はその論評を読んで率直に思ったのですが、
ある症状について「これは助からない」という判断を繰り返してばかりいたら、
確かに「医療技術」はいつまで経っても進歩しないでしょうね。
その意味では、
今回のバーバロのように治療を試みる事は決して無駄な事ではなかったように思います。
もし成功すれば、バーバロの血が後世につながるだけではなく、
その時の経験・データも後の競馬界、特に競走馬医療の世界に蓄積されるのですから・・・。
今回、バーバロを救う事は残念ながら出来ませんでした。
でもそんな中でも蓄積された経験・データはある筈です。
その経験・データを大切に競走馬医療の現場に活かす事、
この事が大切なのではないでしょうか?
バーバロの死を無駄にしてはいけません。
改めて、バーバロ号のご冥福をお祈りします。
そして同馬の関係者、治療に携わった方々に敬意を表します。
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