2011年6月8日(水) 大井競馬場
朝、目覚めた時には弱い雨が降っていた
この日の東京地方。
それでも、午後2時前に大井競馬場に到着した時には、
明るい日差しが差し込んでいました。
1Rの発走前には馬場状態も稍重から良馬場に回復。
雨の影響は比較的少ない東京ダービーデーとなりました。
3.11以降、
大井競馬場に足を運んだのはこの日が初めてでしたので、
「震災後」に関する話を少々。
ゴール前賞典台前には
「復興支援競馬~このレースが復興のチカラになる~」
の幕が掲げられている大井競馬場。
場内には節電対策に取り組んでいる件について、
告知する貼り紙も見られました。
日没後、ナイター照明が点灯している時間帯に、
その照明灯をよく見ると横に3列並んでいるランプの
真ん中一列が消えているのがわかります。
恐らく昨年よりは、コース上も、パドックも、
照度を落としているのでしょう。
またスタンド内も若干暗く感じました。
それでもどうでしょうか。
私は大井以外でナイター競馬が行われている
帯広、門別、川崎、高知の各競馬場にも足を運んだ経験があります。
こうした競馬場におけるナイター競馬の明るさと
それほど変わらないような印象を受けました。
例えば高知競馬場などは、
スタンドの外では競馬専門紙を読むのも
少々辛いほどの暗さなのですが、
この日の大井はそんなことはありませんでした。
言われなければ「節電中」ということに
気がつかなかったかもしれません。
出走馬や騎手の安全面はもちろん、
ファンの利便性を考えれば、
極力明るくした中でナイター競馬が行われるべきだとは思いますが、
「節電」が原因での競馬開催への支障は特にないように思えました。
場内では東日本大震災で被災した相馬野馬追の馬たちを支援する
ハッツオフ(Hats Off)プロジェクトが行われ、
目黒貴子さんや荘司典子さんなど、
競馬中継番組でお馴染みの女性キャスターが中心になって
帽子の販売が行われ、
賑わいを見せていました。
素晴らしい企画だと思います。
毎年8月にこの相馬野馬追の実演が行われる
大井競馬場で行われたという点でも、
価値のある企画ではないかと思います。
しかしこのプロジェクトについての知識が少ないので
こんな指摘をしてしまう点をお許しください。
3000円のキャップ以外に
もう少し単価設定の低い商品も同時に発売した方が
効果が上がるように思えました。
多くの競馬ファンにとって、
1日に使う馬券代の総額を考えた時に、
3000円という金額はチャリティーとはいえ、
少々微妙な金額であるように思えるのですが・・・。
場内のイベントスペース、
「トゥインクルステージ」には
早い時間から多くの人が集まっていました。
お目当てはSDN48のメンバー6名。
今年のダービーウィークにおける
キャンペーンキャラクターを務めています。
ステージに彼女たちが登場し、
一人一人が挨拶をする度に、
普段の大井競馬場では耳にすることのない男性の声での
歓声が上がります。
「彼らは果たして、
この日の馬券をどの程度買っていたのでしょうか?」
などという、つまらない事を書くのは止めておきます。
彼女達がこの大井競馬場にいることで、
「競馬」を知る人もいるのかもしれませんし。
しかし彼女たちの「集客効果」を利用すべき場所は
果たしてこの大井競馬場なのでしょうか?
今年のダービーウィーク期間中、
彼女たちはこの大井競馬場の他、
9日(木)には兵庫ダービーが行われる園田競馬場にも登場します。
都市部にある大井や園田よりも、
その「集客効果」を考えれば、
足を運ぶべき競馬場があるような気がします。
九州ダービー栄城賞が行われた佐賀競馬場、
北海優駿が行われた門別競馬場、
そして岩手ダービーダイヤモンドカップが行われる盛岡競馬場など、
「ダービー」当日の集客に頭を悩めている競馬場は他にもあった筈。
彼女達のスケジュールの都合なのかもしれません。
しかしスケジュール調整が出来ないタレントを起用する方が
問題があるように思えます。
日本の広告代理店の多くは
成功報酬制にはなっていません。
従って受注したプロモーションが
競馬場に人を呼ぶことが出来なくても、
馬券の売り上げに結びつかなくても、
一定の金額を広告代理店は手にすることが出来ます。
つまり「結果」についての責任は
発注者側が負わなければなりません。
広告代理店の言いなりではなく、
もっとシビアなモノの見方をする必要があるように思えます。
彼らや芸能プロダクションなどは、
海外から仕入れてきた権利関係を
発注者側のニーズとは無関係に
どんどん押し付けてくるようになっていますので。
メンバーの中に、
東京ダービーの予想について
3連単の2着を「総流し」にするなど、
日頃から馬券を買っているファンも唸らせる予想を披露した人がいました。
彼女自身が競馬が大好きだからこそのモノだったのか?
それとも中堅・ベテランファン対策として
スタッフが仕込んだものなのかはわかりません。
それでも競馬場のイベントで
こうした情報発信・盛り上げも出来るアイドルグループだけに、
佐賀、門別、盛岡に姿を見せないというのは、
非常に残念なことのように思えます。
そのSDN48の予想イベント終了直後の10Rは、
JRA500万下との交流戦、
アーバンステージ水無月賞(ダート1800メートル)。
JRAのリキアイクロフネ(牡4歳、美浦・阿部新生厩舎)が優勝しました。
レース結果(NAR公式サイトより)
手綱を取ったのは的場文男騎手(大井)。
次の11R東京ダービー(S1)では、
毎年多くのファンの注目を集める騎手です。
的場騎手の「30度目の正直」なるのか?という点や
羽田盃を制したクラーベセクレタ(船橋)による
20年ぶりの牝馬によるダービー制覇を見ることが出来るのか?
など話題が多かった今年の東京ダービーは20時10分、
そのゲートが開きました。
レースはそのクラーベセクレタが
単勝1.2倍の1番人気に応えて優勝。
エースフォンテン、ジャクソンライヒなど
外枠の各馬が前で引っ張る流れの中を
クラーベセクレタ中団で追走。
3コーナーでファジュルがロングスパートを見せてハナを奪うなど、
激しい展開になりましたが、
クラーベセクレタが直線で危なげ無く抜け出して、
先頭でゴール板を通過。
20年ぶりに牝馬の東京ダービー馬が誕生しました。
2着には6番人気のヴェガス(川崎)が入り、
的場文男騎手騎乗で2番人気に支持されていた
キスミープリンス(浦和)は3着、
3番人気のシングンボス(大井)は10着にそれぞれ敗れました。
レース結果(NAR公式サイトより)
クラーベセクレタはワイルドラッシュ産駒の3歳牝馬。
南関東移籍後5連勝の形でダービー馬となりました。
道営時代を含めると、
重賞タイトルはこれで7つ目となります。
昨年、マカニビスティーが東京ダービーを制した時も感じたのですが、
ゴールの瞬間、そしてゴールの直後、
場内が不思議なほど静まり返ったような気がしました。
多くのファンが期待した、
的場文男騎手の東京ダービー制覇を
今年も見ることが出来なかったからかもしれません。
レース後、Twitterを見ると、
早くも「来年」の東京ダービーへ向けての期待が
いくつか書き込まれていました。
それが多くの大井競馬ファンが願っていることなのでしょう。
しかしそれは年々難しくなっているような気がします。
それは今年の優勝馬クラーベセクレタの
メンコの色を見ると理解できるのではないでしょうか?
オーナーは(有)サンデーレーシング。
生産牧場はノーザンファーム。
この部分だけを見ていると、
JRAのG1レースを勝った馬のプロフィールと
全く変わりません。
メンコのデザインもJRAの競馬場でよく見る
サンデーレーシングの服色と同じモノ。
JRAで起きているトレンドが
南関東のレースシーンにも入り込もうとしています。
そのトレンドに巧く乗っているのが、
川島正行調教師(船橋)と戸崎圭太騎手(大井)。
もちろんこの二人のこれまでの実績を
オーナーサイドが評価しているからこそ、
クラーベセクレタの管理調教師・主戦騎手となっているのですが。
的場文男騎手が来年以降、
悲願の東京ダービーを制するには、
このJRAでもお馴染みとなりつつあるこのトレンドと
戦わなければなりません。
南関東のファンの中には
こうしたトレンドを「南関東のJRA化」と呼び、
寂しさを口にする人もいるようです。
ゴール後の静けさも「またかよ。ここはJRAじゃないんだよ。」という、
嘆きのようにも思えました。
しかし馬産地も含めた企業努力が産み出したトレンドでもありますので、
彼らを批判するのは筋違いでしょう。
こうしたトレンドにどう立ち向かっていくのか?
一つのトレンドだけが活躍する競馬のつまらなさは、
JRAが既に証明しているように思えます。
的場文男騎手の東京ダービーへの挑戦は、
本人だけではなく、
南関東に別のトレンドを引き起こせるか?
という大きなテーマを含んでいて、
南関東の将来にも大きな意味を持っているのでしょう。
的場文男騎手はその象徴と言える存在なのかもしれません。
007)特集・レポートの最近のブログ記事
2011年5月22日(日) 東京競馬場
JR府中本町駅からの直通通路を通り、
東京競馬場の入場門に入った一帯が、
この日は元気な声といい香りに包まれていました。
この西門2階では
東日本大震災被災地への応援企画として、
青森県と茨城県の物産展が開かれていて
多くの注目を集めました。
馬産地でもある青森県、
美浦トレーニングセンターがある茨城県、
いずれも競馬とは深い関わりのある地域です。
ですが、こうした地域にどんな名産品があるのか、
あるいは地元の産品を加工したものにどんなものがあるのか、
競馬好きでもあまり知らなかったのではないでしょうか。
きっかけが震災というのはあまりいい事ではないのかもしれませんが、
こうした機会を持つことで
「競馬をやっていたから知ることができた事・出会うことが出来た人」が
増えるのは「競馬」をやっていて良かったと思える瞬間のように思えます。
次週の28日(土)・29日(日)には
同じ場所で今度は福島県の物産展が行われます。
福島競馬場があり、
競馬好きにとっても非常に身近な地域であり、
震災の影響と原発事故の影響に苦しむ地域でもあります。
あの「浪江焼きそば」も登場するそうです。
この日の東京競馬場は
メインレースのオークス以外にも注目の3歳馬戦が組まれました。
6Rの3歳500万下・ダート1400メートル戦は、
Indian Charlie産駒のアメリカ産馬インディーズゲームが勝って、
デビューから2連勝。
脚抜きの良い馬場だった前走の未勝利戦よりも
時計はかかりましたが、
この危なげない勝ちっぷりは
今後に楽しみを抱かせるものとなりました。
「ダビスタ」でお馴染みの
薗部博之オーナーと宗像義忠調教師のコンビで
思い出すのはバランスオブゲーム。
このインディーズゲームもバランスオブゲーム同様、
重賞戦線を賑わせる1頭となるでしょうか。
8Rは3歳500万下・牝馬限定戦のカーネーションカップ。
ディープインパクト産駒のサクセスシルエットが
未勝利戦に続いて連勝となりました。
未勝利戦を勝ち上がるのに時間を要しましたが、
この連勝で今後への楽しみが広がった印象を受けます。
夏の間に更に力をつければ、
秋には楽しみな存在になっているかもしれません。
既にオークス、ダービーの時期になってしまいましたが、
秋には主役になっているかもしれない3歳馬たちが、
この時期の条件戦を走っています。
そんな姿を見るのも、
この時期の楽しみです。
朝、東京競馬場に到着した時は、
雲ひとつない快晴でした。
しかし徐々に雲が多くなり、
東京11Rオークス(G1)の出走馬が
パドックに登場する頃には雨粒が落ちる状況に。
例年のオークスと比べて、
パドックが閑散としていたのは雨の影響でしょうか。
もっともこの日の入場者数は
58,488名(対前年比90.6%)とのこと。
前週の「アパパネVSブエナビスタ」で注目を集めた
ヴィクトリアマイルに比べると、
確かに注目度が落ちるのは
仕方のないところなのかもしれません。
それでもここまで落ち込むほどの顔ぶれでもないように
思えたのですが・・・。
単勝1番人気はマルセリーナ(2.2倍)、
2番人気はホエールキャプチャ(3.7倍)と桜花賞1・2着馬に
人気が集まった今年のオークスですが、
終わってみればホエールキャプチャは3着、マルセリーナは4着。
原因は距離なのでしょうか?
それとも馬場だったのでしょうか?
勝ったのは逃げたピュアブリーゼを直線で交わした
エリンコートでした。
勝ちタイムは芝2400メートル2分25秒7。
雨でこの次のレースから発表が稍重になるほどの状態だったことを考えると、
この時計は速いと思います。
エリンコートはデュランダル産駒。
1200~1600メートルのG1を制している父のスピードが
活きた結果だったということでしょうか。
それでもこの血統の為に
2400メートルという距離への対応に不安を感じた人も多かったのか、
単勝オッズ37.2倍、7番人気という低評価でした。
初の重賞タイトルがG1となったエリンコート。
500万下、忘れな草賞、そしてこのオークスと3連勝の形となりました。
これがエリンコート同様、G1初制覇となった笹田和秀調教師、
クラシック初制覇となった後藤浩輝騎手と並んで
表彰台に立った山田泰誠調教助手の姿に一瞬、
場内からどよめきが上がりました。
騎手時代はメジロパーマーとの名コンビで知られましたが、
今度は「馬を作る立場」でのG1勝ちとなりました。
個人的には2着のピュアブリーゼが印象に残りました。
1000メートル通過60秒7は
この距離を考えれば緩い流れとは言えないと思います。
フローラS3着馬らしく、
雨による馬場の悪化を味方につけたのかもしれませんが、
この逃げ粘りは今後に向けて覚えておくべきではないかと思います。
ところでこのオークスのレース直後に審議ランプがつきました。
最後の直線走路で
スピードリッパーの進路が狭くなったことについての審議でした。
パトロールビデオを見ると
内側にヨレたエリンコートがスピードリッパーとぶつかっている様子が
はっきりと見えました。
それでも「失格及び降着はなし」。
エリンコートの鞍上・後藤浩輝騎手は
スタンドで馬場を照らすために点灯されたライトに馬が驚いた為、とのこと。
確かに修正の為の行動を取っているのは理解できますが、
それでもこれまで降着となった事例との比較で考えると
納得できない人も多いのではないでしょうか?
場内ではそんな不満を口にする人も見られました。
後藤浩輝騎手には過怠金7万円が科されています。
2011年5月15日(日) 東京競馬場
前週のNHKマイルカップ同様、
この日の東京競馬場上空も青空が広がっていました。
但し少々風が強く、
新聞やマークカード、ビニール袋などが
舞い上がる1日でした。
前日の14日(土)より、
盛岡競馬場で岩手競馬の2011年度シーズンが開幕。
約1ヶ月半遅れのスタートとなった岩手競馬の馬券は、
岩手競馬の場外発売所となっている
東京競馬場の101投票所でも発売されました。
この15日(日)は私も何度か足を運び、
馬券を購入しました。
開門直後に岩手競馬の専門紙を買いに行った時に、
中にいた初老の警備員さんがお客さんと
こんな会話をしていました。
「何とか開幕して、
ここ(岩手競馬場外発売所)にも
人が来るようになったけど、
いつも来てくれる人の姿がないと安心出来ないね」
震災直後はJRAや他地区地方競馬の一部も
一時は開催中止が相次ぎました。
しかし徐々に再開して「日常」を取り戻す中で、
岩手競馬は「被災地」でもある為に
再開までに2ヶ月以上を要することになりました。
関係する人たちが「忘れられているのではないか?」と
不安を感じるのは当然の事でしょう。
この101投票所には確かに「常連」と言えるほど足を運んで、
岩手競馬の馬券を買っている人たちがいます。
競馬組合の職員や警備員といった人たちが
こうした「常連」さんの姿を見ないと安心出来ない、
という気持ちは理解できます。
地元の競馬ではないのですし。
この日の101投票所は昨年まで目にしていた、
いつもの「岩手競馬場外発売所」の状況に
戻っていたように思えました。
前半や中盤のレースでは閑散とした静かな場所で、
黙々と馬券を買っている「常連」さんの姿が目立ち、
JRAの最終レースが終わった後になると
「第13R」での逆転を狙おうと集まり、
岩手競馬の最終レースの馬券を買う為に
自動発券機に列を作るのも、
昨年までと一緒でした。
この場所にも「日常」が戻ってきたと言えるかもしれません。
でもそんな「日常」のままでいいのでしょうか?
元々あった経営面での課題に、
震災による被害からの復旧という新たな課題が
積み上げられた形となったのが今年の岩手競馬です。
先週のNHKマイルカップの現地レポートの際に、
私はこんな事を書きました。
本来ならば、
この日にこうしたPRがもっと行われるべきではないでしょうか?
もちろん、岩手県競馬組合の職員などが、
東京に出張してビラ配りなどというのは難しいことなのかもしれません。
だからこそ、手を差しのべるべき立場にいるのはJRAだと思います。
初日となった前日14日(土)については分かりませんが、
この15日(日)については何もありませんでした。
先週も書きましたが、
JRAはこの101投票所について
PR等を手伝わなければならない義務はありません。
それでも東日本大震災の被災地での競馬再開に何もしないというのは、
寂しい事のように思えます。
まだ投票所が閑散としていた時間帯に
50代の男性二人組が
発券機にJRAのマークカードを入れようとして、
職員に「ここは岩手競馬の発売所で、JRAは発売していないのです」と
言われている光景を見ました。
恐らくベテランの競馬ファンで、
東京競馬場にも何度も足を運んでいる人だと思います。
そんな人でも
この場所が岩手の馬券を売っている場所であることを知りません。
こうした様子を昨年も何度か目にしました。
設置されてからそれなりの年月を経た場所の筈なのですが・・・。
それがこの場所の現状です。
岩手競馬の馬券を買うことが被災地支援につながる今こそ、
こうした状況が改善されるきっかけとすべきなのですが、
そんな兆しは全く感じられません。
震災以降、
首都圏では岩手県をはじめとする東北地方各県のアンテナショップには、
東北地方で生産された食料品を買って
被災地を応援しようとする人たちが訪れて賑わっていると聞きます。
この東京競馬場101投票所は
「岩手競馬のアンテナショップ」のようなところだと思います。
ならば昨年以上に盛り上がる場所でなければならないのではないでしょうか。
盛岡の最終レースの頃、
101投票所には古谷剛彦さんや土屋真光さんといった
競馬メディアで活躍されている方々の姿も見られました。
こうした方々はこの状況をどうお考えなのでしょうか。
古谷さんはTwitterで盛岡の最終レースに多くの人が集まっていることを
ツイートされていましたが、
これは「いつもの事」でしかありません。
今、岩手競馬に必要とされているのは「いつもの事」以上の何かでは
ないのでしょうか。
101投票所に「日常」が戻ってきたことを喜ぶ声もありますが、
私は反対にこの場所の「限界」を感じました。
ご存じの方も多いと思いますが、
東日本大震災とは無関係に、
福島競馬場では岩手競馬場外発売所が閉鎖されました。
仮に震災がなく、
いつものように福島競馬場で競馬開催が行われていたとしても
今年度から福島では岩手競馬の馬券を買うことは出来ません。
この東京競馬場の101投票所も場合によっては同様の決断をして、
その経費を被災施設の復旧に回した方が
賢明であるように思えます。
この場所の「常連」さんには申し訳ないですし、
私自身も「岩手競馬」について勉強した場所なのですが、
それが「岩手競馬」の為になるのならば、
その決断を受け入れたいと思います。
岩手競馬の話が長くなってしまいました。
この日のメインレース、
ヴィクトリアマイルに話を移そうと思います。
昨年の年度代表馬でドバイ帰りのブエナビスタが
単勝オッズ1.5倍と断然の支持を集めて1番人気。
昨年の牝馬3冠馬アパパネが4.1倍で2番人気。
戦前からこの2頭の「直接対決」が話題となっていました。
実績面からもこの2頭が抜けていたということで、
3番人気のレディアルバローザは11.7倍。
ブエナビスタとアパパネ。
レースもこの2頭の位置取りに中心が集まりました。
この2頭のうち、
前にいたのは常にアパパネでした。
直線でも先に追い込んで先頭に躍り出たのはアパパネの方。
ブエナビスタはアパパネの直後でマークするような形で追走しましたが、
ゴール板前でもアパパネを交わすことは出来ませんでした。
アパパネがクビ差先着する形で優勝となりました。
勝ちタイムは芝1600メートル1分31秒9。
このレースで逃げたオウケンサクラが前半3ハロン33秒5、
1000メートル通過55秒9というハイペースで飛ばしたせいか、
1分32秒を切る決着となりました。
3着はレディアルバローザ。
2着のブエナビスタとのクビ差は大健闘と言うべきでしょうか。
それともブエナビスタがマイル戦では距離不足になっていると
考えるべきなのでしょうか。
ゴール板通過後の蛯名正義はガッツポーズ。
震災後、再開された関東地区の中央競馬では、
皐月賞でも、NHKマイルカップでも、
優勝馬のウイニングランは行われていませんでしたが、
この日のアパパネと蛯名正義は
満員のファンの前でウイニングランを披露。
あのブエナビスタを破った事を
陣営が喜んでいる様子が感じられました。
アパパネはキングカメハメハ産駒の4歳牝馬。
昨年の牝馬3冠(桜花賞、オークス、秋華賞)の他、
2009年には阪神ジュベナイルフィリーズを制しており、
G1タイトルは5つ目となります。
この日の東京競馬場のレース結果には
ある一つの特徴があります。
このヴィクトリアマイルを制したアパパネを含む
1Rから最終12Rまで全てのレースにおける勝ち馬が関東馬でした。
京都や阪神などの競馬場で関西馬が全レースを勝ち上がることは
決して珍しくありませんが、
長く「西高東低」の状況が続き、
更にG1デーで関西馬が多数参戦している中でのこの結果は、
注目すべきかもしれません。
東日本大震災直後、関東地区の競馬開催が中止となり、
阪神競馬場、小倉競馬場のみで中央競馬が行われていた時、
美浦から遠征した関東馬が馬券圏内を賑わせて
関西のファンを驚かせたことがありました。
茨城県にある美浦トレーニングセンターも、
一部の施設が被害を受け、
一時は断水になったという「被災地」です。
美浦の人馬達も困難を乗り越えて
「結果」を残そうと懸命な取り組みが続けられています。
前日は雨の影響もあった東京競馬場ですが、
この日は青空が広がりました。
馬場も朝から芝・ダートともに良馬場でした。
「夏の訪れを感じる」と書くと
少し大げさかもしれません。
それでも場内には半袖姿の来場者も目立つなど、
2週間前の皐月賞の日から
季節が確実に移っているのだと実感させられます。
そんな気候の東京競馬場ですが、
レースの合間には同時開催が行われている
新潟競馬のファンファーレがモニターテレビなどから
聞こえてきます。
首都圏に住んでいる人間にとって、
新潟・福島のファンファーレを聞くと思い出すのは夏競馬。
既に発表されているとおり、
残念ながら今年は夏の福島競馬が震災の影響により
中止となってしまいました。
例年、夏の福島競馬の開催が近くなると、
東京競馬場では福島競馬のPRを兼ねて
物産展などが行われていたのを覚えています。
また古い話ですが、
1996年に福島競馬場のスタンド改修工事によって
夏の福島競馬が中山競馬場での開催に変更された時、
中山でも福島県の観光PRが行われていたと記憶しています。
震災、原発、風評被害などで
JRAの競馬場がある福島県が大きなピンチを迎えている時です。
競馬開催日の東京競馬場で、
福島県を支援する物産展等のイベントが企画されても
いいのではないでしょうか。
例えばメルマガでも紹介した「福島路ビール」などは、
みちのく福島路ビール
店長日記
営業を再開し、
千葉県内のイベントでも出店しているそうです。
JRAが既に様々な被災地支援活動を実施していることは
承知していますが、
「競馬場がある街」へのこうした形での支援は
福島競馬再開後に新たな需要を生み出すきっかけとなる可能性も
あると思います。
震災に関連する話をもうひとつ。
場内にある岩手競馬の場外発売所には
「盛岡競馬 5月14日(土)から予定通り開催」
の貼り紙がありました。
約1ヶ月半ほど開幕が遅れた岩手競馬は
東京競馬場でも次週より場外発売が行われます。
本来ならば、
この日にこうしたPRがもっと行われるべきでは
ないでしょうか?
もちろん、岩手県競馬組合の職員などが、
東京に出張してビラ配りなどというのは難しいことなのかもしれません。
だからこそ、手を差しのべるべき立場にいるのはJRAだと思います。
確かにJRAが主催する競馬ではありませんから、
JRAが岩手競馬のPRを手助けする義務はありません。
岩手競馬に対して支援金を拠出しているという発表もありました。
それでも東京競馬場に集まったファンの中には
JRAと同様に岩手競馬の馬券を買う人もいます。
「被災地競馬」となる岩手競馬の馬券です。
自分たちの立ち位置などを理由に
PR活動を応援できないというのは、
やや寂しい話ではないでしょうか。
確かに震災以前の場外発売所の状況や
外から見ていて感じるJRAと岩手競馬の関係を見ていると、
そんな事が出来る雰囲気はありません。
それでも競馬場に足を運ぶ人たちは「楽しさ」と共に、
「足を運ぶ意義」を感じることが出来れば、
満足感を得られる筈です。
岩手競馬の開幕週となる次週は
JRAとしても何らかの支援があることを期待しています。
話は変わりますが、
WIN5がスタートして以降、
対象レースとなる準メインレースに
今後の重賞戦線を占う意味で見ておくべきレースが
組まれるケースが増えているように思えます。
この日の東京10Rはオープン特別のブリリアントSが組まれました。
勝ったのは1番人気のキクノアポロ。
今回が昇級戦でしたが、
オープンの壁など全く感じさせず、
2着タマモクリエイトに3馬身1/2差をつけて快勝。
2走前に準オープンの身で川崎記念に挑戦していますが、
陣営の期待の高さがこうした選択になっていることが
今回の結果からも理解できます。
2週間前のアンタレスSを制したゴルトブリッツも
500万下を勝ったばかりの昨年末に
東京大賞典への出走を経験していました。
こうした挑戦の背景にある意味を
馬券検討の際には考える必要があるのではないでしょうか。
この日のメインレースはNHKマイルカップ(G1)。
G1デーですが、
東京競馬場に集まっている人の数は
G2・G3の日とそれほど変わらないような印象を受けました。
発表された来場者数は52,400名(前年比97.3%)。
やはり減っていたようです。
2週間前の皐月賞と比較しても
人が少ないのは明らかでした。
皐月賞当日はパドックでメインレースの出走馬を見るのが大変な状況でしたが、
この日は難なく1頭1頭の馬体チェックが出来る状況でした。
以前、パドックで出走馬の写真を撮っていた時は
G1の日は準メインレースの頃からパドックに貼りつく必要がありました。
皐月賞当日もそんな感じでした。
しかしこの日は準メインレースをスタンドで観戦してから
パドックへ移動しても、
余裕を持って写真を撮ることが出来そうです。
皐月賞当日は混雑で
パドックをあまりしっかりと見ることが出来なかったので
気がつかなかったのですが、
この日のパドックはG1レースではよく見られるある光景が
見られなくなっていました。
G1となるとパドックを周回している出走馬の輪の真ん中で
各馬のオーナーと調教師、騎手らが歓談している姿があるのですが、
この日のパドックではそのような様子は見られませんでした。
自粛ということなのでしょうか?
それとも日頃パドックでレースを見ているファンからのクレームで
止めたのでしょうか?
私は外側からパドックを見る人間ですので、
遠くを周回する馬がこうした関係者がいることで
見えにくくなることに不満を感じていました。
また時々小さな子供が大人の手を引かれることもなく、
馬が周回しているパドックを歩きまわる姿を危ないな、
と思って見ていました。
しかし一方で「オーナーの権利」はどうなるのか?
有力馬主の撤退が相次ぐ状況ですので、
気になる状況ではありました。
1番人気のグランプリボスが4.9倍、
2番人気のコティリオンが5.4倍と
上位人気馬もファンによる絶対的な支持を受けていた訳ではなかったこのレース。
しかし終わってみれば、
この2頭によるワン・ツーという順当な結果となりました。
勝ったグランプリボスは
昨年の朝日杯フューチュリティS以来の勝利でG1・2勝目。
鞍上を務めたオーストラリアのクレイグ・ウィリアムズも
日本では2つ目のG1勝ちとなりました。
今年に入ってからの2連敗は
距離が合わなかったスプリングS、
流れが向かなかったニュージーランドトロフィー、
という結論になるのでしょうか?
いずれにしても先日死亡した父サクラバクシンオーの血を受け継いだ馬が
このマイルG1のタイトルを手に、
海外へ挑むことになりそうです。
2着のコティリオンはスタートで出遅れ。
しかし直線ではその不利を感じさせない強烈な末脚を繰り出しました。
上がり3ハロン33秒4はメンバー中最速でした。
前走の毎日杯でレッドデイヴィスを追い詰めた決め手は本物でした。
3着には4番人気のリアルインパクト。
昨年の京王杯2歳S、朝日杯フューチュリティSでは
いずれもグランプリボスの2着。
今回も逆転することは出来ませんでした。
3番人気のエーシンジャッカルは9着。
ニュージーランドトロフィーで見せた末脚は
今回は不発に終わってしまいました。
最終レース後、
パドックでは日本騎手クラブ主催の
チャリティーオークションが行われました。
今回も高額で落札されるグッズもありました。
落札者はきっとこの日、
馬券代とは別に資金を用意していたのでしょう。
ファンの行動ですし、
被災地支援に使われる資金ですから
素晴らしいことではあり、
批判をしてはいけないのですが、
こうした資金がもう少し馬券の売り上げに回ってくれたら・・・、
と前年比83.6%に終わったNHKマイルカップの売上を見ながら思った
JRAの関係者もいたかもしれません。
その理由を考えるべき時が来ているのだと思います。
前日の23日(土)、
都内の自宅アパート周辺は激しい雨と風の1日でした。
当日の馬場状態は最終的には
「芝・重、ダート・不良」という状態でした。
しかし翌24日(日)の東京競馬場は快晴。
青い空が広がりました。
1年で最も美しい緑色となる芝コースも
明るく照らされています。
その芝コースは4R終了直後に稍重に、
更に8Rの前には良馬場に発表が変更されました。
前日には水が浮いていたダートコースも
3Rの時点では重馬場となりました。
芝コースのゴール板には
「がんばろう日本!」の表記と
日の丸が掲げられています。
3月11日(金)の東日本大震災以降、
開催が見送られていた関東地区の中央競馬は
この土日の東京競馬より再開されました。
4月12日(火)に川崎競馬が再開された時と同様に、
場内で久しぶりに顔を合わせる競馬仲間と
「地震発生時」についての話をする姿が見られました。
競馬を再開する上で、
JRAも世論や様々な周辺環境に
配慮しなければならない面もあったようです。
大型のターフビジョンは朝8時30分の開門後、
1Rの馬場入場までは映像の放映はありませんでした。
また普段はこの大型のターフビジョン独自のカメラ映像があるのですが、
この日は約3分の1のスペースで
場内のモニターテレビなどと同じ映像を放映。
節電対策だったようです。
この節電対策はスタンド内でも、
随所で目にすることが出来ました。
場内の蛍光灯の照明を一列おきに、
またダウンライトも1個おきにするなどしていて、
普段よりも若干暗い印象を受けました。
また一部のエスカレーターが休止していたり、
場内のモニターテレビも一部使用されていなかったり、
飲料水などの自動販売機の照明が消えていたりと、
「節電」に取り組む姿勢が見られました。
JRAではこの日から「WIN5(5重勝単勝式)」の
発売をスタートしました。
このWIN5について、
競馬ライターの須田鷹雄さんが
新馬券の発売初日だというのに盛り上がっていない点を
憂慮されています。
WIN5(須田鷹雄の日常・非日常)
盛り上がらない理由は色々あると思います。
競馬ファンを含めた世間の雰囲気が「震災後」であるために、
「新馬券誕生」にはしゃいだりする気分にならない点もあるでしょう。
また場内でこの「WIN5」について会話をしている姿を
あまり見かけることはありませんでした。
競馬場内では発売されず、
インターネットのみの発売である点も影響していると思います。
しかし個人的にはもっと大きな要因があるように思えました。
それは、難易度が高過ぎる点にあるのではないでしょうか?
前日23日(土)にグリーンチャンネルで放送されたいくつかの番組内で、
専門紙記者による「WIN5」予想を目にしましたが、
100点、200点を超える買い目が挙げられていました。
前述の須田鷹雄さんはこの初日のWIN5を的中されたそうですが、
やはり108点買われていたとのこと。
多くの人にとって、
競馬で1日に使える金額の限度は
「1万円」なのではないかと思われます。
その「1万円」以上の金額を全てWIN5に投資しないと
WIN5的中は難しいということになるのだとすると、
多くの競馬ファンが参加できる「馬券」には
ならないように思えます。
地方競馬で実施されている「オッズパークLOTO」のように出走頭数が多くなく、
出走馬の力関係がはっきりしている場合は、
ある程度は勝ち馬を絞り込むことも可能ですが、
JRAのように1つのレースに最大で18頭も出走している場合には
勝ち馬を絞り込むのは容易なことではありません。
的中するには「資金力」が必要な馬券と
なってしまっているのではないでしょうか?
多くの人が馬券購入金額を減らしている状況下で、
「資金力」を要求される馬券は
なかなか受け入れられないように思えます。
それでもこの状況を改善するヒントが
この日の東京競馬場にありました。
場内でこのWIN5を仮想体験出来るコーナーが
設けられていました。
的中すると様々な賞品がプレゼントされる形で
実施されていたのですが、
5レース全て的中出来なくても4レース的中した際の「ニアピン賞」や、
3レース的中した場合の賞品なども用意されていました。
つまり馬連や馬単に対するワイドのような位置付けの
馬券設定をすることで、
WIN5の難易度を下げる方法が検討されてもいいのではないでしょうか?
現状の難易度のままでは、
2~3ヶ月後には多くのファンから
その存在を忘れられてしまう馬券になってしまうように思えます。
さて、話題をこの日行われたレースの方に戻しましょう。
この日の東京競馬場は天候が良く、
馬場も回復傾向にあったようですが、
JRA発表ほどの回復ぶりではなかったようです。
10Rにオープン特別のメトロポリタンSが行われましたが、
勝ったケイアイドウソジンの走破タイムは
芝2400メートル2分28秒0と、
オープンクラスとしては平凡なものでした。
1000メートル通過が62秒4と緩い流れではあったのですが、
上がり3ハロン34秒台で上がってきた馬は1頭もいませんでした。
「パンパンの良馬場」ではなかったのでしょう。
そんな中で11Rに皐月賞(G1)が行われました。
東日本大震災の影響で、
今年は例年の中山競馬場から東京競馬場に舞台を変更しての実施です。
場内でも「中山ではなく、府中だから・・・」の声が
あちらこちらで聞かれました。
1番人気は弥生賞を勝ったサダムパテック。
府中でも昨年の東京スポーツ杯2歳Sを勝っています。
2番人気はナカヤマナイト。
同じ府中の共同通信杯を勝っていて、
それ以来の実戦となりました。
3番人気はベルシャザール。
スプリングS2着馬です。
昨年のホープフルSでの好内容が話題となりました。
レースは前走でニュージーランドトロフィーを勝っている
エイシンオスマンがハナに立って引っ張る形となりました。
ベルシャザール、プレイなどが続き、
1000メートル通過は60秒3。
あまり速い流れではありませんでした。
4コーナーから直線に入り、
馬群から抜け出してきたのはオルフェーヴル(4番人気)でした。
そのオルフェーヴルをサダムパテックが追いかけますが、
その差はなかなか詰まりません。
結局、オルフェーヴルが3馬身差をつけてそのままゴール。
サダムパテックは2着。
3着にダノンバラード(8番人気)が入り、
ナカヤマナイトは5着、
ベルシャザールは11着にそれぞれ敗れました。
オルフェーヴルはステイゴールド産駒の3歳牡馬。
2006年の朝日杯フューチュリティS、
2009年の宝塚記念、有馬記念などを制した
ドリームジャーニーの全弟にあたります。
オルフェーヴル自身は前走のスプリングSに続き、
重賞連勝となりました。
オルフェーヴルは
1月にシンザン記念で2着に入っていますが、
当時の3着馬は後の桜花賞馬マルセリーナ。
場内ではこのレースを勝ったレッドデイヴィスについて
「どんなに強い馬なのだろう」という声が聞かれました。
また兄のドリームジャーニーが左回りの府中が苦手であり、
オルフェーヴル自身も昨年の京王杯2歳Sで10着に敗れていることから、
この府中で行われる皐月賞への不安の声が聞かれました。
しかしそれは全くの杞憂だったようです。
左回りの府中が全く問題ないということが判明した以上、
ダービーもこのオルフェーヴルが中心視されることになりそうです。
最終レース終了後、
JRA所属騎手による募金活動が行われました。
募金箱が設置され、
騎手達が一列に並んで募金を終えたファンと握手。
その握手の列には岡部幸雄さんや細江純子さんの姿もありました。
募金の列はメモリアル60を超え、東門の方まで続いていました。
東日本大震災以降、
ようやく関東地区の競馬がようやく再開されたことを喜ぶと共に、
その過程にあった事を騎手もファンも考え、
「出来る事をしなければ」という想いが
正門付近に溢れていたように感じました。
2011年4月12日(火) 川崎競馬場
この日の朝、
首都圏でも大きな揺れを感じる地震がありました。
東日本大震災から1ヶ月が経ちましたが、
被災地を中心にまだ余震が続いています。
品川駅で乗り換えた京浜急行は、
その余震の影響でダイヤが乱れていました。
川崎競馬場に到着したのは11時30分過ぎでした。
(写真は携帯電話で撮影しています)
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京急川崎駅から途中で稲毛神社に立ち寄り、
それから競馬場へ向かったのですが、
角のコンビニエンスストアのあたりから
開門を待つ人達が溢れていました。
3月11日(金)の震災以降、
首都圏では中央競馬も、地方競馬も、
競馬開催はもちろん、
場外発売が行われない状況が続いていました。
待ち遠しかった「競馬」再開に多くの人が駆け付けました。
年配の方を中心に
この川崎競馬場の「常連」とも言える人達同士が
「久しぶりの再会」となるケースもあったようで、
いつもの競馬談議とは別に、
「地震の時、どこで何をしていた」といった会話が
繰り広げられていました。
場内には「がんばろう日本!」のコピーとともに、
この開催が復興支援競馬として行われることを伝える幕などが
掲げられていました。
売上の一部が被災地に拠出されることも
アナウンスされていました。
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例年なら4月は「スパーキングナイター」のスタートとなる川崎競馬。
しかし震災後の電力事情を考慮して、
昼間開催に変更となりました。
使用するスタンドも1号スタンドの1階、2階の一部と4階のみ。
その他の場所は閉鎖となりました。
昨年ギネス認定を受けた「川崎ドリームビジョン」も映像放映はなく、
大型ビジョンの中央に着順表示のみが行われました。
また競馬番組も川崎競馬の在厩馬中心とし、
出走馬輸送用燃料の節減にも取り組む姿勢を見せています。
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1Rのパドックでは、
騎乗合図の前に関係者や所属騎手たちが黙祷。
その後、ウイナーズサークルでは、
神奈川県川崎競馬組合古尾谷光男管理者と
今野忠成騎手会長が挨拶。
今野会長は
「競馬を通して我々一人一人に出来るのは、
精一杯のプレーをすること」
と力強く決意を語りました。
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やはり震災後ということで、
この日の場内は重苦しい雰囲気というか、
ピーンと張り詰めた空気に包まれていました。
そんな空気が少しだけ和んだのは
今月デビューの新人騎手・田中涼の紹介セレモニーの時でした。
彼も震災で自分のデビュー戦がどうなるのか、
気がかりであったに違いありません。
そのデビュー戦は本日13日(水)の川崎2Rとなりました。
所属厩舎である川崎・武井榮一厩舎の管理馬、
ヴァイタルジョウに騎乗します。
最終レース後には正門横で
南関東所属騎手有志が募金箱を持って一列に。
募金活動の列には「鉄人」佐々木竹見さんの姿もありました。
関係者一人一人が震災後、
こうして競馬を再開することの意味を考え、
行動している様子が感じられました。
この日の場内の様子、騎手や関係者の様子を見ながら、
私はあるキャッチコピーを思い出していました。
それは今から4年前の2007年、
水沢競馬場に大きく掲げられたこのキャッチコピーでした。
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「走れる歓びを力に、前へ」
この写真は2007年4月の岩手競馬開幕時に
撮影したものです。
前月の岩手県議会で岩手県競馬組合への融資案が
紛糾の末にようやく可決。
何とか新年度の開催に漕ぎ着けた岩手競馬関係者たちの
「また競馬が出来る」事への嬉しさと感謝の気持ちが込められたコピーでした。
今回は災害ですから、
当時と事情や背景は異なります。
それでも、その震災では多くの人命が奪われ、
避難所生活を強いられている人も多数という状況下で
「競馬を開催する」ことの意味を考えなければならず、
いつ再開出来るのか、先が見えない時期もあっただけに、
不完全な状態ではありますが「再開」出来たことへの嬉しさは、
馬を走らせる関係者たちにも、
馬券を買うファンの側にもあったように思えます。
東日本大震災をきっかけに
この「歓び」「嬉しさ」を再認識した、という言い方は、
被害に遭われた方々のことを思えば、
少々不謹慎かもしれません。
しかし、その後の岩手競馬の変貌ぶりからも見えてくる通り、
こうした「歓び」「嬉しさ」は時間の経過とともに、
その意識は薄れてしまいます。
それは「競馬」を運営するのが人間である以上、
仕方のないことなのかもしれません。
賞金カットなど取り巻く環境の変化、
広告代理店等によるプロモーション手法の変化、
協賛企業との関係等、
「歓び」「嬉しさ」を変えてしまう要素はたくさんあります。
だからこそ、こうした「再開の日」の記憶を
持ち続けていなければいけないのだと
改めて思いました。
3月11日(金)の東日本大震災以降、
関東地区の競馬は
中央競馬も、南関東公営競馬(大井、川崎、船橋、浦和)も
開催がストップしています。
そのような中、
大井競馬所属騎手で構成する東京都騎手会は、
日本競輪選手会東京支部に所属する競輪選手や
日本モーターボート選手会東京支部に所属する競艇選手と共同で、
募金活動を都内の主要駅で行っています。
2日(土)は新宿駅の東南口・南口で募金活動が行われました。
(写真は全て携帯電話で撮影しています)
新宿の街に騎手たちや競輪・競艇選手たちの
募金を呼びかける声が響き渡りました。
23区内ではありますが、
直通バスなどが出ている訳ではなく、
大井競馬場に「地元」という感覚が薄い土地である新宿。
それでも道行く多くの人が募金に協力していました。
彼らの様子を見ながら、
ふと思った事があります。
こうして募金活動に参加している騎手たちも、
競輪・競艇選手たちも、
ある意味では今回の震災における「被災者」なのかもしれません。
もちろん地震や津波で亡くなられた方や
避難所生活を強いられている方と
同様に「被災者」という訳にはいかないかもしれません。
しかし震災後、全ての開催がストップしています。
公営競技は開催がストップすれば、
関係者には収入がありません。
これも見方を変えれば、
震災による「被害」ということが言えるのかもしれません。
しかし「生活に関わるからレース再開を」という主張だけでは、
自分たちの身勝手になってしまいます。
計画停電が行われ、
鉄道の運行本数も削減されている状況です。
様々な議論はありますが、
「自粛ムード」の影響もあります。
そんな中で彼らは競馬・競輪・競艇の再開を
多くの人に理解してもらうべく、
この事態に対して「今、自分たちが出来ること」を模索しているのでしょう。
その行動の一つが「募金活動」という形になって
現れているのではないでしょうか。
日頃、こうした公営競技を愛し、
楽しんでいる者ならば、
騎手・選手たちの行動を応援する意味でも
彼らの募金箱に少額でいいから投じるべきではないか、と考え、
私も僅かな金額ですが募金致しました。
もちろん「募金」は近所のコンビニでも出来ます。
そのお金は被災地支援という形で
使われるという意味では同じかもしれません。
それでも彼らの手を通して募金することの意味は、
彼らの存在、
そして彼らが日頃戦っている公営競技の存在を守る意味が
間接的に含まれています。
こうした公営競技ファンではない人にとっては
コンビニの募金箱と同じ価値のものでも、
公営競技ファンには別の価値があると私は信じています。
この募金活動ですが、
4日(月)はJR立川駅周辺で実施予定です。
また3日(日)には大井競馬場で
以下のチャリティーイベントが予定されています。
被災地復興チャリティー in 大井競馬場 ~今、私達にできること!~(大井競馬公式サイト)
また船橋競馬所属騎手たちも
7日(木)はJR千葉駅周辺で、
8日(金)はJR船橋駅周辺でそれぞれ募金活動を実施予定です。
千葉県調教師会・千葉県騎手会による街頭募金活動の実施の追加お知らせ(船橋競馬公式サイト)
この日、騎手・選手たちが募金活動を実施した場所から、
歩いて数分のところにウインズ新宿があります。
現在、発売・払戻業務がストップし、
閉鎖されているウインズ新宿。
しかし足を止めて今後の営業予定について書かれた
貼り紙を見つめる人の姿が見られました。
またいわゆる馬券の「両替屋」の姿もありました。
皐月賞が4月24日(日)に
東京競馬場で行われる見通しである事を報じているスポーツ新聞のコピーを
掲げていたのは、
競馬開催を待ち望む気持ちの現れでしょうか。
このウインズ新宿周辺は、
週末のJRA開催日になると多くの人が集まります。
そしてそんな競馬客向けのサービスを提供する店舗もあります。
ガード下にこうした店舗を宣伝するプラカードが
横たわっていました。
ウインズが閉まっている以上、
このプラカードには何の役割もありません。
ウインズ新宿に限らず、
都内でウインズのある街には
週末だけの独特の賑わいがあります。
震災後、こうした街の賑わいは失われてしまいました。
被災して「競馬どころではない」人のことを考えると、
声高に「再開を!!」と訴えることは出来ませんが、
こうして街の活力が奪われている現状があることも事実で、
長期化すれば新たな問題を生む可能性も潜んでいるように思えます。
2011年3月9日(水)大井競馬場
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晴れていましたが、
風が強い1日でした。
体感温度も低く「春」の訪れを感じることは
出来なかったような気がします。
7日(月)の雪・雨の影響が残る馬場は
「重」の発表でした。
この日の大井競馬場では
平成23年度の事業計画や広報・広告計画を発表する
「平成23年度 東京シティ競馬 プレスブリーフィング」が
行われていました。
このプレスブリーフィングはUSTREAMでも
ライブ中継されました。
TCKプレスブリーフィング(記者説明会) USTREAM配信実施!(大井競馬公式サイト)
こうしたブリーフィングがネットを利用して
ライブ配信されるのは、
非常に素晴らしいことだと思います。
しかし同時に疑問に思った点もあります。
ネットでライブ配信を出来るのであれば、
どうして場内のテレビ等での放映が出来ないのでしょうか?
非開催日であれば仕方のないところなのかもしれませんが、
この日は重賞競走もある開催日です。
トゥインクルレース(ナイター競馬)25周年や
東京大賞典の国際競走化、JBC開催など、
日頃から足を運ぶファンにPRすべき内容がたくさん含まれているのに、
こうした話題を真っ先に伝えるべきなのは、
果たして報道関係者なのでしょうか?
しかも記事作成時点(11日(金)・11時45分時点)では
このブリーフィングの内容について、
公式サイト上での発表が行われていません。
上記リンク先からライブ配信された映像を見ることは可能ですが、
文章化した説明を公式サイトで即時に実施しないのは
集まった報道関係者の既得権・情報発信における優先権を
守ることが目的なのでしょうか?
更に疑問に思ったのは、
キャンペーンキャラクターの
伊藤淳史さんと渡部豪太さんの紹介が行われたのが、
このブリーフィングの場のみであったということ。
開催日でファンも競馬場に駆けつけている時なのですから、
キャンペーンキャラクターの紹介は
レースの合間にトゥインクルステージ等で
ファン向けに紹介する形で実施することも可能であった筈。
ここでも報道関係者の既得権・優先権に配慮する形であった点は
残念でなりません。
私はこのブリーフィングをスマートフォンやPCで見ていましたが、
今自分がいる「大井競馬場」ではない
どこか別の競馬場の話をしているような印象を受けました。
大井競馬場において冬場の昼間開催は、
一番盛り上がりに欠ける開催なのかもしれません。
しかしこうした時期に足を運んでくれる人たちの事も
もう少し考えるべきではないでしょうか。
伊藤淳史さんと渡部豪太さんの二人が
場内に足を運んでいる人たちの様子を見て
コメントしていたのが救いだったような気がします。
話題をこの日のレースに移しましょう。
この日は内田博幸、松岡正海、三浦皇成といった
JRA所属騎手の姿もありました。
10RではJRA所属馬との交流戦も組まれました。
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その10RはJRA500万下との交流戦、
アーバンステージ弥生賞(ダート1800メートル)。
優勝は内田博幸騎乗のナムラロアー(牡、美浦・田村康仁厩舎)。
2009年12月の新馬戦以来の勝利となります。
その新馬戦は芝コースでのレースでしたので、
ダートではこれが初勝利となります。
メインレースは今年で2回目となる重賞、
東京スプリング盃(S3、ダート1400メートル)。
南関東における短距離のスペシャリストが集まりました。
上位人気馬をご紹介します。
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1番人気はケイアイゲンブ(大井)。
これが重賞初挑戦でしたが斤量は56キロ。
有力馬たちが58キロ、59キロを背負っている中、
この斤量差は有利に思われました。
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2番人気はヤサカファイン(大井)。
昨年の東京盃2着馬です。
年末のJRA中山・カペラS以来の実戦となりました。
馬体重は12キロ増の496キロです。
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2007年のJBCスプリント優勝馬フジノウェーブは
3番人気でした。
今年に入ってからの2戦が5着、4着という結果だったせいか、
人気を落とした形となってしまいました。
レースは発走前にアクシデントが相次ぎました。
枠入り時に暴れたシャレーストーン(大井)、
インプレッション(大井)が続けて競走除外になってしまいました。
それぞれ別の時間帯に起きたこともあって、
発走時刻は20分以上遅れる事態となりました。
レースは三浦皇成が騎乗したジーエスライカー(大井)が
好スタートを決めてハナに立ちました。
フジノウェーブ、ケイアイゲンブなどの人気馬が続きます。
ヤサカファインもスタートは良かったですが、
中団に下げてレースを進めました。
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ジーエスライカーは直線に入っても粘りを見せ、
後続はなかなか差を詰めることができません。
そんな中、フジノウェーブがジーエスライカーに馬体を並べていきました。
2頭のマッチレースのような叩き合いを制したのはフジノウェーブでした。
夕陽に照らされた真っ白な馬体が先頭でゴール板を駆け抜けます。
ジーエスライカーは2着。
3着にヤサカファイン(大井、2番人気)が入り、
ケイアイゲンブ(大井、1番人気)は4着に敗れました。
レース結果(NAR公式サイトより)
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さすがG1(Jpn1)馬。
フジノウェーブにそんな印象を抱いた人は
多かったのではないでしょうか。
9歳馬が同じ59キロを背負う4歳馬との
叩き合いを制しての優勝です。
この日のフジノウェーブの馬体と走りからは
「この路線の主役はまだ譲らない」
という気合いを感じました。
小倉や阪神では時間の経過と共に天候が悪化していたようですが、
中山は天候が悪化することなく全レースが行われました。
馬場状態は芝・ダートともに良馬場でした。
2Rをアイティテイオーで制した吉田豊は、
JRA通算900勝を達成しました。
メジロドーベルとのコンビが印象に残る人は
多いのではないでしょうか。
4Rの障害オープン戦を制したのは、
昨年の中山大障害3着馬マイネルネオス。
道中は中団を追走し、最終障害で3番手に進出。
直線できっちりと差しきりました。
中山グランドジャンプに向けて、
順調に仕上がっているようです。
5Rの3歳新馬戦(ダート1800メートル)は、
ブライアンズタイム産駒のホクシン(牡、美浦・高橋祥泰厩舎)が
優勝しました。
7頭立てとやや寂しくなった
7Rの3歳500万下(ダート1800メートル)。
タニノギムレット産駒のジャンナが2勝目を挙げました。
芝コースで未勝利戦を勝っている馬ですが、
前走に続いて2度目のダート戦で結果を出した形となりました。
この日のメインレースは
皐月賞トライアルの弥生賞。
例年、春の訪れを感じさせてくれるレースです。
今年の上位人気馬をご紹介します。
1番人気はサダムパテック。
昨年の東京スポーツ杯2歳Sを制しています。
前走の朝日杯フューチュリティSは4着でした。
2番人気は2戦2勝と、
メンバー中唯一負け知らずのターゲットマシン。
新馬戦では上がり3ハロン33秒8という、
鋭い末脚を見せています。
ラジオNIKKEI杯2歳S2着のオールアズワンが
3番人気に支持されました。
札幌2歳Sの勝ち馬です。
レース前、ゲート入りを嫌がっていたターゲットマシン。
そのターゲットマシンがスタート直後から行きたがり、
前でレースを進める意外な展開になりました。
アッパーイースト、プレイが直後に続き、
サダムパテックはその後ろ。
オールアズワンはやや後方からのレースとなりました。
1000メートル通過は61秒7。
スローペースでのレースとなりました。
道中が緩い流れであった分、
直線に入ってからヨーイドン、
といった感じの上がり勝負のレースになりました。
その上がり勝負も横一線でなかなか抜け出すことが出来る馬がいません。
勝ち馬から6着までが0秒1差という大接戦となりました。
その大接戦から1/2馬身差で抜けだして勝利したのはサダムパテック。
2着にプレイ、3着にデボネアが入りました。
オールアズワンは8着、ターゲットマシンは11着に、
それぞれ敗れました。
朝日杯フューチュリティSでのサダムパテックは
出遅れもありましたが、
マイル戦では多少距離不足の面もあったのかもしれません。
今回の条件の方がベターだったと言えるのかもしれません。
しかし注意したいのは2・3着馬が共に走っていた京成杯が
このレースよりも速いタイムでの決着となっている点。
皐月賞、ダービーの馬券検討の際に注意すべきなのは、
京成杯出走馬なのかもしれません。
青空が見える時間帯もありましたが、
太陽の姿は見えた時間は短く、
3月なのに冬に逆戻りしたような1日となりました。
前日の雨によって、
ダートコースは水が浮いている状態でした、
馬場状態はもちろん不良です。
独特の装いでお馴染みの誘導馬ですが、
この日は「ひな祭り」をイメージした装いでの登場。
足を運んだファンを楽しませていました。
この日はメインレース以外にも
交流戦がありました。
9RはJRA・古馬500万下との交流戦、
マーチスター賞(ダート1600メートル)。
ブライティアグラス(大井)が勝って3連勝となりました。
川崎でのレースはこれが初めてでしたが、
全く問題はありませんでした。
レース結果(NAR公式サイトより)
この日のメインレースはエンプレス杯(Jpn2)。
牝馬ダート戦線で活躍中の
馬たちが川崎競馬場に集結しました。
上位人気馬をご紹介します。
1番人気はラヴェリータ(JRA)。
前走でTCK女王盃(大井)を制しています。
今回は武豊とのコンビとなりました。
2番人気はミラクルレジェンド(JRA )。
こちらはクリスチャン・デムーロとのコンビとなりました。
前走のTCK女王盃はクビ差2着。
逆転を狙います。
3番人気はそのTCK女王盃で3着だったブラボーデイジー(JRA)。
昨年の優勝馬です。
地方勢では2連勝中のネオグラティア(船橋)が
5番人気に支持されました。
レースはブラボーデイジーが引っ張る形となりました。
プレシャスジェムズ(JRA)、タッチブライト(浦和)、
ネオグラティアが続く形となりました。
ラヴェリータ、ミラクルレジェンドは
その直後からのレースとなります。
4コーナーから直線に入ったところで
ブラボーデイジーにプレシャスジェムズが並びかけます。
しかしブラボーデイジーは譲りません。
その外から追い込んでくるのはミラクルレジェンド。
しかしその開いた内側を狙っていた馬がいました。
その内側を突いてきたのは武豊・ラヴェリータ。
スルスルと抜け出したラヴェリータは、
激しい2着争いを尻目に先頭でゴール板を通過しました。
2着はブラボーデイジー、
3着はミラクルレジェンドとなりました。
レース結果(NAR公式サイト)より
内側がポッカリ開いたことは確かですが、
その内側を狙いすまして突いてくるあたりに
久しぶりに「武豊らしさ」を感じたレースだったように思えます。
5歳馬のラヴェリータは
伸び盛りの4歳馬ミラクルレジェンドにこれで2連勝。
「ダート女王」の座はまだまだ譲らない、といったところでしょうか。

