(レポート)エリンコートがオークスを制す 現地レポート(2011.5.23)
2011年5月22日(日) 東京競馬場
JR府中本町駅からの直通通路を通り、
東京競馬場の入場門に入った一帯が、
この日は元気な声といい香りに包まれていました。
この西門2階では
東日本大震災被災地への応援企画として、
青森県と茨城県の物産展が開かれていて
多くの注目を集めました。
馬産地でもある青森県、
美浦トレーニングセンターがある茨城県、
いずれも競馬とは深い関わりのある地域です。
ですが、こうした地域にどんな名産品があるのか、
あるいは地元の産品を加工したものにどんなものがあるのか、
競馬好きでもあまり知らなかったのではないでしょうか。
きっかけが震災というのはあまりいい事ではないのかもしれませんが、
こうした機会を持つことで
「競馬をやっていたから知ることができた事・出会うことが出来た人」が
増えるのは「競馬」をやっていて良かったと思える瞬間のように思えます。
次週の28日(土)・29日(日)には
同じ場所で今度は福島県の物産展が行われます。
福島競馬場があり、
競馬好きにとっても非常に身近な地域であり、
震災の影響と原発事故の影響に苦しむ地域でもあります。
あの「浪江焼きそば」も登場するそうです。
この日の東京競馬場は
メインレースのオークス以外にも注目の3歳馬戦が組まれました。
6Rの3歳500万下・ダート1400メートル戦は、
Indian Charlie産駒のアメリカ産馬インディーズゲームが勝って、
デビューから2連勝。
脚抜きの良い馬場だった前走の未勝利戦よりも
時計はかかりましたが、
この危なげない勝ちっぷりは
今後に楽しみを抱かせるものとなりました。
「ダビスタ」でお馴染みの
薗部博之オーナーと宗像義忠調教師のコンビで
思い出すのはバランスオブゲーム。
このインディーズゲームもバランスオブゲーム同様、
重賞戦線を賑わせる1頭となるでしょうか。
8Rは3歳500万下・牝馬限定戦のカーネーションカップ。
ディープインパクト産駒のサクセスシルエットが
未勝利戦に続いて連勝となりました。
未勝利戦を勝ち上がるのに時間を要しましたが、
この連勝で今後への楽しみが広がった印象を受けます。
夏の間に更に力をつければ、
秋には楽しみな存在になっているかもしれません。
既にオークス、ダービーの時期になってしまいましたが、
秋には主役になっているかもしれない3歳馬たちが、
この時期の条件戦を走っています。
そんな姿を見るのも、
この時期の楽しみです。
朝、東京競馬場に到着した時は、
雲ひとつない快晴でした。
しかし徐々に雲が多くなり、
東京11Rオークス(G1)の出走馬が
パドックに登場する頃には雨粒が落ちる状況に。
例年のオークスと比べて、
パドックが閑散としていたのは雨の影響でしょうか。
もっともこの日の入場者数は
58,488名(対前年比90.6%)とのこと。
前週の「アパパネVSブエナビスタ」で注目を集めた
ヴィクトリアマイルに比べると、
確かに注目度が落ちるのは
仕方のないところなのかもしれません。
それでもここまで落ち込むほどの顔ぶれでもないように
思えたのですが・・・。
単勝1番人気はマルセリーナ(2.2倍)、
2番人気はホエールキャプチャ(3.7倍)と桜花賞1・2着馬に
人気が集まった今年のオークスですが、
終わってみればホエールキャプチャは3着、マルセリーナは4着。
原因は距離なのでしょうか?
それとも馬場だったのでしょうか?
勝ったのは逃げたピュアブリーゼを直線で交わした
エリンコートでした。
勝ちタイムは芝2400メートル2分25秒7。
雨でこの次のレースから発表が稍重になるほどの状態だったことを考えると、
この時計は速いと思います。
エリンコートはデュランダル産駒。
1200~1600メートルのG1を制している父のスピードが
活きた結果だったということでしょうか。
それでもこの血統の為に
2400メートルという距離への対応に不安を感じた人も多かったのか、
単勝オッズ37.2倍、7番人気という低評価でした。
初の重賞タイトルがG1となったエリンコート。
500万下、忘れな草賞、そしてこのオークスと3連勝の形となりました。
これがエリンコート同様、G1初制覇となった笹田和秀調教師、
クラシック初制覇となった後藤浩輝騎手と並んで
表彰台に立った山田泰誠調教助手の姿に一瞬、
場内からどよめきが上がりました。
騎手時代はメジロパーマーとの名コンビで知られましたが、
今度は「馬を作る立場」でのG1勝ちとなりました。
個人的には2着のピュアブリーゼが印象に残りました。
1000メートル通過60秒7は
この距離を考えれば緩い流れとは言えないと思います。
フローラS3着馬らしく、
雨による馬場の悪化を味方につけたのかもしれませんが、
この逃げ粘りは今後に向けて覚えておくべきではないかと思います。
ところでこのオークスのレース直後に審議ランプがつきました。
最後の直線走路で
スピードリッパーの進路が狭くなったことについての審議でした。
パトロールビデオを見ると
内側にヨレたエリンコートがスピードリッパーとぶつかっている様子が
はっきりと見えました。
それでも「失格及び降着はなし」。
エリンコートの鞍上・後藤浩輝騎手は
スタンドで馬場を照らすために点灯されたライトに馬が驚いた為、とのこと。
確かに修正の為の行動を取っているのは理解できますが、
それでもこれまで降着となった事例との比較で考えると
納得できない人も多いのではないでしょうか?
場内ではそんな不満を口にする人も見られました。
後藤浩輝騎手には過怠金7万円が科されています。
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