(レポート)帝王賞(大井)現地レポート(2014.6.27)
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6月25日(水) 大井競馬場
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悪天候が続く首都圏。
大井競馬場にもその影響が出ていました。
ダートコースには水が浮いています。
もちろん、馬場状態の発表は不良でした。
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この日の大井は1Rが14時5分発走。
ナイター開催日としてはやや早いスタートでした。
そしてメインの帝王賞(Jpn1)は最終12Rに組まれ、
20時10分の発走でした。
つまり、普段よりも1レース分早くレースが行われていました。
このような特殊な開催となった理由は内馬場にありました。
内馬場で「三代目J Soul Brothers」のライブが行われる為、
このような発走時刻となった模様です。
内馬場には写真のようなライブステージが設置されていました。
彼らを目当てに大井競馬場に来場した人は、
果たして馬券を買っていたのでしょうか?
ところでライブステージの場所が厩舎地区と近いので、
気になった方もいるかもしれません。
私も騒音などの心配はないのだろうか?と思い、
Facebook繋がりの厩舎関係者に伺ってみたのですが、
「(昼間に行われた)リハーサルの音を聞く限りは大丈夫だと思った」
とのこと。
また別の関係者は
「普段から羽田空港発着の航空機や東京モノレールの音などといった騒音があるから、
この程度なら心配は要らない」
と語っていました。
もちろん、事前に厩舎関係者との調整も行われたのだろうとは思いますが。
話をメインレース・帝王賞(Jpn1)に移しましょう。
今年はJRA所属馬6頭、地方所属馬5頭の計11頭で争われました。
中央・地方を通して、春の古馬・ダート戦線を締めくくる一戦としては、
やや寂しい顔ぶれのような印象も受けたのですが・・・。
上位人気馬をご紹介しましょう。
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フェブラリーS、かしわ記念とG1(Jpn1)を連勝中のコパノリッキー(JRA)が
1番人気でした。
今回、この馬には一つの課題がありました。
それは2000メートルという距離への対応でした。
昨年、1870メートル戦の兵庫チャンピオンシップを勝ってはいますが・・・。
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昨年の2着馬ニホンピロアワーズ(JRA)が2番人気でした。
前走のアンタレスSで3着という不本意な結果をどう考えるか?が、
この馬に関してのポイントでした。
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3番人気のワンダーアキュート(JRA)は昨年の3着馬。
年末の東京大賞典では2着。
大井ではあと一歩のレースが続いています。
このレースでハナに立ち、レースを引っ張った馬はニホンピロアワーズでした。
意外な展開でしたが、
逃げ馬不在のメンバーと馬場状態を考えた上での作戦だったのでしょう。
コパノリッキー、ワンダーアキュート、
ソリタリーキング(JRA)、オオエライジン(兵庫)などが続く形となりました。
2番手にいたコパノリッキーは向正面で行きたがる素振りを見せていました。
鞍上の田辺裕信騎手も手綱を引いて、何とかコパノリッキーを押さえようとします。
距離面での不安が現実になった、ということなのかもしれません。
3コーナー手前でニホンピロアワーズを交わしてハナに立ったのは、
やむを得ない選択だったのでしょう。
しかし、この様子を直後で見ていたワンダーアキュートの武豊騎手が
見逃す筈がありません。
4コーナーから直線の入口でコパノリッキーに並びかけ、
あっさり交わして前に出ました。
コパノリッキーも何とか巻き返そうとしますが、
その差を詰めることが出来ませんでした。
結局、ワンダーアキュートがコパノリッキーに2馬身差をつけてゴール。
コパノリッキーは2着に敗れ、3連勝はなりませんでした。
3着にはソリタリーキングが浮上し、逃げたニホンピロアワーズは4着に敗れました。![]()
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南関東の競馬場では通常、
重賞勝ち馬がコースに出て口取りを行う場合、
ファンに背を向けるような形での写真撮影となります。
しかしレース後、
口取りの為に武豊騎手が再び騎乗して登場したワンダーアキュートは、
報道関係者がカメラを持って待ち受ける前にすぐには向かわず、
まずはスタンドのファンの方にその姿をアピール。
武豊騎手を含む同馬の陣営にとって会心の勝利だったということなのか?
それとも武豊騎手らしいファンサービスの姿勢だったのか?
場内から多くの拍手と歓声が挙がっていました。
ワンダーアキュートのJpn1タイトル獲得は、2012年のJBCクラシック以来となります。
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最後にやはりこの馬について触れなければなりません。
このレースに兵庫から参戦したオオエライジンは
最後の直線走路で左前球節部完全脱臼を発症して競走中止。
予後不良と診断され、安楽死の処置が取られました。
兵庫ダービー馬であり、2度の兵庫大賞典優勝がありました。
更に南関東でも重賞2勝を挙げています。
誰もが認める兵庫の最強馬でした。
この馬にとって、JRA勢が相手となるダートグレードレースは、
どうしても取りたいタイトルだったに違いありません。
そのダートグレードレースの舞台で残念な事になってしまいました。
でもその果敢な挑戦をファンとしては称えなければなりません。
園田競馬場、西脇トレーニングセンターといった所は、
道営や南関東と比較すると、
「強い馬づくり」という点では恵まれた環境とは言い切れないかもしれません。
またアラブのみでレースをやっていた時代が長く、
サラブレッドでの競馬における歴史はまだ浅い地区でもあります。
でもオオエライジンのような地方競馬を代表する強い馬が出てきて、
「ナンバーワン」を目指す戦いに果敢に挑んでくる地区でもあります。
きっとオオエライジンを超える実力の持ち主がいずれ出現することでしょう。
その日を待ち続けたいと思います。
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